周業欣                「中国伝統的な手漉き紙シリーズ」                 リニモテラス

・作品概要
中国は紙の発祥地として、手漉き紙の多様性と文化などを絶えず失われ、すでに人々の日常生活から完全に離れ、疎外されている。紙の漉き場を廃業してしまい、維持が難しい場所が多い。この現状と手漉き紙の文化を記録しておくことは、地域の歴史がどのように現在に継承されているかを知るために重要である。中国手漉き紙を題材として、製紙工程と地域特徴を体現するためのドキュメンタリー映像を制作した。
撮影手法については、60fpsであれば滑らかな映像が再現できるとされ、120fpsになるとさらに動きボケの少ない場面が撮れる。そして、ドローンによるGPSなど使用した空撮と位置情報の記録などの多元的な手法を利用する。
紙漉き場は大きな音が特徴的であることため、ライブサウンドを多用し、環境の変化を反映するように考えている。さらに、手の動作などの局部を注目し、作業場の環境音を収録し、よりよい真実感を観衆に伝える。紙資源が持つ歴史的意義と、素材としての美質の二面性を伝える記録をめざす。

・作品制作年


・作品サイズ
4K(4096 × 2160)

・素材
映像、mp4

・作者プロフィール
1989年江蘇省泰州市生まれ。2011年江蘇大学美術学部環境芸術デザイン専攻卒業。2011~2016年、南京テレビ局にて勤務。旅行番組「玩轉天下」の監督・カメラマンを務めた後、2018年、愛知県立芸術大学大学院美術研究科博士課程前期入学。2017~2021年、中国の8箇所の伝統的紙産地を訪ね、中国伝統的な手漉き紙ドキュメンタリー映像作品シリーズを制作。その内「富陽竹紙」は2019年、杭州ショートビデオコンテスト三位入賞。2020年、同大学院博士課程後期にて、中国・日本の手漉き紙研究を継続中。
・「セミナー」 中国セミナーと宣紙調査  
 2018年10月
・「調査研究」 韓紙に関する調査
 2018年12月
・「共同研究」 ウズベキスタン訪問
 2019年2月
・「個展」 長手市文化の家 映像作品上映
 2019年10月
・「国際セミナー」 紙と芸術表現 “ウズベキスタンのサマルカンド紙、イスラーム写本、ミニアチュールを知る”
 2019年11月

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